揖保乃糸の特級品とひねの違いは?黒帯の特徴と選び方を板前が解説

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揖保乃糸を買おうとすると、赤い帯の商品だけでなく、黒い帯の「特級品」や「ひね」と書かれた商品を見かけることがあります。

見た目はよく似ているため、「特級品とひねはどちらが上なのだろう」「何が違うのだろう」と迷う方もいるのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、特級品は揖保乃糸の等級を表す言葉で、ひねはそうめんを熟成させた期間を表す言葉です。

つまり、特級品とひねは、同じ基準で分けられた種類ではありません。

この記事では、揖保乃糸の特級品とひねの違い、黒帯と赤帯の特徴、好みに合わせた選び方を、初めての方にも分かりやすく紹介します。

 

揖保乃糸の特級品とひねの違い

特級品は揖保乃糸の等級を表す

揖保乃糸には、使われる小麦粉や麺の細さ、製造時期などによって、いくつかの等級があります。

特級品は、その等級の一つです。

黒い帯が巻かれていることから、店頭では「黒帯」と呼ばれることもあります。

公式サイトによると、特級品には上質な原料小麦粉が使われ、12月から翌年2月までの厳寒期に作られます。

さらに、製造できるのは、兵庫県手延素麺協同組合が選抜指定した熟練製造者に限られています。

ひねは1年間熟成させたそうめんを表す

ひねは、等級の名前ではありません。

揖保乃糸では、その年に出荷されるそうめんを「新(しん)」と呼び、管理された専用倉庫でさらに1年間熟成させたものを「ひね」と呼びます。

そのため、ひねという表示だけを見て、特級品より上または下と判断することはできません。

公式サイトでは、熟成を経たひねは、さらにコシが強くなり、舌ざわりもよくなると説明されています。

「特級品ひね」という商品もある

特級品は等級、ひねは熟成期間を表すため、両方の特徴を持つ商品もあります。

それが「特級品ひね」や「ひね印特級品」と呼ばれる商品です。

簡単に整理すると、特級品として作られたそうめんを、専用倉庫でさらに1年間熟成させたものが特級品ひねです。

公式サイトに掲載されている商品にも、「ひね印上級品」と「ひね印特級品」があります。

「特級品とひねのどちらが上か」と考えるよりも、等級と熟成という二つの違う見方があると考えると分かりやすいでしょう。

 

 

揖保乃糸の特級品とは?黒帯の特徴

赤帯の上級品より細く作られている

スーパーなどでよく見かける赤い帯の揖保乃糸は「上級品」です。

上級品は揖保乃糸の全生産量のおよそ80%を占める、代表的な商品です。

公式サイトでは、上級品の太さは0.70~0.90ミリ、特級品は0.65~0.70ミリと案内されています。

数字だけを見ると小さな差ですが、口に入れたときの印象には違いがあります。

細く仕上げられた特級品は、つるりとした口当たりや、すっきりした歯切れを楽しみやすいそうめんです。

 

限られた時期と製造者によって作られる

上級品は10月から翌年4月まで作られますが、特級品の製造時期は12月から翌年2月までです。

一年の中でも限られた時期に作られ、製造者も選抜された熟練者に限定されています。

黒帯には、単に見た目を変えるだけではなく、原料や麺の細さ、製造条件の違いが示されています。

なお、特級品は上位等級ですが、揖保乃糸には「三神」という最高級品もあります。

「黒帯の特級品が揖保乃糸で一番上」とは限らない点も、覚えておくとよいでしょう。

 

揖保乃糸のひねとは?

その年に出荷されるものは「新」と呼ばれる

揖保乃糸は、例年10月から翌年4月にかけて作られます。

その年に出荷されるものが「新」で、さらに1年間熟成させたものが「ひね」です。

「ひね」という言葉から、単に古くなったそうめんを想像する方もいるかもしれません。

しかし、揖保乃糸のひねは、専用倉庫で管理されながら熟成期間を重ねた商品を指します。

ひねはコシと舌ざわりに特徴がある

公式サイトでは、じっくり熟成させたひねは、さらにコシが強くなり、舌ざわりもよくなると説明されています。

そうめんのやわらかな口当たりよりも、噛んだときのしっかりした感覚を楽しみたい方には、ひねが選択肢になります。

板前の目線で麺を見ると、細さだけでなく、口に入れたときのなめらかさや、噛んだときの感覚も印象を左右します。

特級品とひねを食べ比べるときは、どちらが優れているかではなく、自分が心地よいと感じる食感に注目すると、違いをつかみやすくなります。

 

特級品・ひね・特級品ひねを比べる

三つの違いを整理すると、次のようになります。

種類 表しているもの 主な特徴
特級品 等級 黒帯で、細めに仕上げられている
ひね 熟成期間 専用倉庫でさらに1年間熟成
特級品ひね 等級と熟成期間 特級品をさらに1年間熟成

 

ひねは、特級品だけに使われる名称ではありません。

実際に、揖保乃糸の商品には「ひね印上級品」と「ひね印特級品」があります。

赤帯か黒帯かは等級を確認する目印で、「ひね」の表示は熟成の有無を確認する目印と考えると、商品を見分けやすくなります。

 

 

揖保乃糸の特級品とひねはどう選ぶ?

初めて黒帯を食べるなら通常の特級品

これまで赤帯の上級品を食べることが多かった方は、まず通常の特級品を選ぶと、麺の細さや口当たりの違いを比べやすくなります。

同じつゆや薬味で食べれば、麺そのものの印象にも気づきやすいでしょう。

特級品だから特別な食べ方が必要というわけではありません。

普段そうめんを食べているときと同じように味わい、赤帯との違いを確かめるだけでも楽しめます。

しっかりしたコシを楽しむならひね

熟成によって生まれる食感に興味がある方は、ひねに注目してみるとよいでしょう。

ひねには上級品と特級品があるため、帯の色と商品名の両方を見ることが大切です。

赤帯のひねと黒帯の特級品ひねを食べ比べれば、等級による細さと、熟成による食感の違いをそれぞれ確かめられます。

ただし、食感の感じ方には好みがあります。

細く軽やかな口当たりが好きな方もいれば、噛んだときの存在感を好む方もいます。

どちらがよいかではなく、自分の好みで選ぶのが自然です。

贈り物には黒帯の特級品も選ばれている

揖保乃糸の公式サイトでは、特級品は贈答用として広く親しまれている商品と紹介されています。

黒帯は特級品であることが見た目にも分かりやすく、木箱に入った商品も見かけます。

通常の特級品と特級品ひねでは特徴が異なるため、贈る相手が細く軽やかな麺を好むか、しっかりしたコシを好むかを思い浮かべて選ぶとよいでしょう。

 

 

揖保乃糸の特級品とひねに関するよくある質問

黒帯の揖保乃糸はすべてひねですか?

黒帯は特級品の等級を表すもので、すべてがひねというわけではありません。

通常の特級品と、1年間熟成させた特級品ひねがあります。

ひねは特級品だけにありますか?

ひねは熟成期間を表す言葉なので、特級品だけではありません。

上級品を熟成させた「ひね印上級品」もあります。

特級品は揖保乃糸の最高等級ですか?

特級品は上位の等級ですが、最高等級ではありません。

揖保乃糸の公式サイトでは、選抜指定された数軒の熟練製造者だけが作る「三神」が最高級品として紹介されています。

 

まとめ|特級品は等級、ひねは熟成の違い

揖保乃糸の特級品は、原料や麺の細さ、製造時期などによって分けられた等級で、黒い帯が目印です。

一方のひねは、専用倉庫でさらに1年間熟成させたそうめんを表します。

つまり、特級品とひねは、どちらか一方を選ぶ関係ではありません。

初めて黒帯を試すなら通常の特級品、熟成によるコシに興味があるならひね、両方の特徴を楽しみたいなら特級品ひねという見方ができます。

帯の色と「ひね」の表示を分けて確認すると、自分の好みに合った揖保乃糸を選びやすくなるでしょう。

 

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